メイ先生のこども水泳教室〜2本目〜  2004/10/28

メイ先生のこども水泳教室のバックナンバー

おはようございます。
メイです。



早速通常のメルマガです。
実は今週はウチのスクールの検定期間真っ只中です。

そして昨日の出来事。

『じゃあ●●くん、背泳ぎ50メートル1本!
 タッチターン気を付けてね。では、よーい…』

『先生ッ!!』(馬鹿デカイ声)

『(耳が痛い)な、なに?』

『何泳げばいいのッ!?』

『へ?だから…背泳ぎだって』

『何メートルッ!?』

『だから…50メートルだってば』

『何本ッ!?』

『…だから…(怒)』


最初から全部聞いてなかったってことですか?
キミ、さっき先生と目を合わせて聞いてたじゃーん。
もー(-"-)


まぁこの子は異例としても、先生の指示を聞けない子は多いです。
他の子の喋り声や雑音(水をバシャバシャさせたりする)が原因だったりもしますが、殆どは“潜りたい症候群”です。


“潜りたい症候群”
私が勝手に名付けているだけなのですが、
特にゴーグルを使い慣れてきた子に多く見られます。
初めの内は水に顔を着ける度に手で顔を拭いていたのが段々と平気になり、ある程度水中で自分の体をコントロール出来るようになってくると、潜りたくなります。

−なぜ?
水中は落ち着きます。
恐らく母親の胎内にいた頃の記憶が本能的にそうさせるんでしょうが、科学的なことはわかりません。詳しく知りたい方は専門書などでお探し下さい。
試しにゴーグルを着け、水中に潜って水の中を見てください。
大人の方々でもちょっと楽しく、癒されるような感じがします。

またゴーグルをしていなくても、肥満気味の子は潜りたい症候群の予備軍です。
水中では体重が軽く感じることから、立っていることがラクになり、更にもっとラクになろうとして、柔らかいベッドに寝転ぶように体を水に任せてしまいたくなるのです。
天井を向いて浮き、息を肺に入れていれば顔まで沈むことはありませんから。


※“潜りたい症候群の危険”
先程「息を肺に入れていれば」と書かせて頂きましたが、
人間は一呼吸で何時間も息を止めていられるほど便利に出来ていません。
無論酸素が少なくなってくれば息を吐き、新しい空気を吸おうとします。
息を止めていられる限界というのは個々それぞれで、一概に何秒間と決まっているワケではないので、見極めが難しいのです。
その限界を越すと、どうなるかご存知ですか?
経験者の方によると、「気持ち良くなってくる」そうです。

子供の場合は特に「ちょっと苦しいけどまだ大丈夫!」と思う頑張り屋さんが多い為、簡単に限界を越してしまうケースが多いのです。
そして、気持ち良くなってしまったらそこでアウトです。
空気が吐き出され、浮かぶ要素が無くなったらもうプールに沈んだままです。

お子さんをお持ちの方は「苦しくなったらすぐに顔を上げること」を、まず教えてあげてください。
先日、選手の子の練習風景を見る機会がありましたが、25メートル息継ぎナシというのは、タイムを計る時だけでした。



また、大人の方でも必死で潜水している時など、稀に自分の限界を越えてプールに沈んでしまったということはよく耳にします。

皆さんも気を付けて下さいね(^_^;)


それでは今回はこの辺で。

メイ先生より。