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2016/09/24
蒼天の竜のバックナンバー
なるほど、昨日とあまり違わない事をすれば、ドキドキも少なくてバレにくいだろう。
その分、ときめきも少ない気もするが、兄ちゃんに悟られないためには、仕方ないよな。
「ちょびっとずつって事ですね」
ちょびっとずつでも、毎日会えるのは嬉しい。
新鮮さが無くなるだろうか。
でも、ドキドキやときめき厳禁なんだから、慣れが必要なんだ。
何だか味気ないかな。
仕方ないよな。
「そう、名付けて『亀の牛歩作戦』だ」
なんてこった。
のろい亀が、更にゆっくり進むなんて。
カッコ悪いネーミングだが、とてもわかりやすい。
「ところで、毎日ってどこで会うんですか?」
手を繋ぐくらいならいいにしても、包容やキスともなれば、人目を忍ぶだろ。
学校でって訳にもいかないよ?
「学校しか無いな。一旦帰ったら、ミキにバレずに出て来れないだろ」
マジか!
学校には兄ちゃんも居るんだぞ。
見つかったら大変だ。
「学校で大丈夫ですか?」
とんでもない綱渡りになるんじゃ。
「休み時間に生徒会室へおいで。あそこなら、ミキに見られる心配は無い」
ああ、それはいいかも。
「わかりました。いつの休み時間かは、メールしてください」
俺達の進み方が決まった。
後は上手くやるだけだ。
亀の牛歩作戦を。
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