蒼い彗星 裏 no.14 / 13/07/03  2013/06/21

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「目を閉じて貴方の吐息を」

「んー……。そう?」
考え込んだ後すぐに、色気のある表情でねだる。
「キスしてよ」
匠はチュッと音を立てて、玲二の額にキスした。
「んじゃなくて! 口にしてよ、濃いやつ」
匠は苦笑いを浮かべて、再び身を屈める。
口を重ねて、お互いの唇を吸い取る。半開きの歯をこじ開け舌を絡めあい、唾液をすすった。玲二の両手が匠の頭を捕える。髪の間を長い指がさわさわと這う。匠はこらえ切れずに玲二の腰を片手で引き寄せ、股間をなでさすった。すでに固くなったものがスラックスの下で脈打っている。
テレビの音すら聞こえなくなり、匠の耳には玲二と自分の唇の交わす音と淡いため息だけが忍び入る。
唇を離しては重ね、深く吸いあっては舌先でつつき合い、お互いの唇をなぞり合う。
キスだけでは終わりそうにない。沸き立ってくる情欲に、匠は朦朧と考えた。
ふいに玲二が唇を離す。その距離にすがって匠の顎が動く。ズボンのチャックを開かれ、玲二の生温かい口腔にあっという間に含み取られてしまった。
「おっきいね……」
玲二がため息をつきながら満足そうにつぶやいた。玲二の頭が匠の股間に沈み、隠微な音を立ててうごめきだした。波のように寄せては返す快感に匠は低い呻きを漏らした。
「きもひいい?」
舌足らずな玲二の声。ぬらりとした舌をとがらると、ちゅくちゅくと匠を弄びながら、楽しげに笑った。
「う、うん」
懸命に匠を喜ばせようとする玲二がかわいくて、脱色した長い髪を指でかき混ぜては撫でつけた。
尾てい骨からぞわぞわと快感の波が全身に駆け抜けていく。その度合いが強くなるごと、匠は無意識に玲二の頭を強く腰に押し付けていた。
やがて、匠は玲二の口へ精を放った。玲二がこともなげに匠の精を飲み下すのを見て、さらにいとしさが増す。
「今度は俺にして」
玲二がとろけた表情を浮かべて、匠にねだった。
こんなかわいい顔をされて、どうして嫌だと言えようか。匠はもう一度キスを交わし、今度は自分が玲二を喜ばすために頭を快楽の淵に沈めた。



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