『Blue fairy』/61 2005/02/17
そして未だ数行足らずしか書かれていない自分のものと見比べると、鼻歌混じりにペンを走らせ始めた。
誰も居ない教室には、その音だけが妙に響く。
窓から差し込む西日が、赤い髪を染めていた。
今しかないと、思った。
(…アルベルト?)
こんな時に―――否、こんな時だからかもしれない―――蒼い目の妖精は何も応えてはくれなかった。
信じろと、彼は言った。
それが奇跡をも引き起こすのだと。
「……ジェット」
「ん?なに?」
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