Ghost Thierf/88 2005/08/03
これがつまり、連続失踪事件の真相か―――
本当に、どこぞの悪人がかどわかしただけであった方が余程ましだったと、彼は思った。
「酷い…こんな…」
少年の唇が戦慄く。
『よせ!ジョー!』
犠牲者たちの並ぶケースに手をかけようと壁に駆け寄った少年を、幽霊が鋭く制した。
「え……あッ!!」
透明な硝子に触れた途端、電流のように走った何かが少年の手を焼いた。
思わず飛び退いた所を、幽霊が受け止める。
「…っ…」
『……悪い子。人のものに勝手に触っちゃいけないって、ママから教わらなかったの』
ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。