月の仄かに白い光の下、その姿は確かに美しかったが、今の彼らには寒気を催すものでしかない。 「……お前、そいつをどうする気だ」 ジェットが問うと、少女は肩をすくめた。 『決まってるわ。この体も、そこの皆と同じ……綺麗なまま、ずっとここで大事にしてあげるのよ』 「冗談じゃねぇ!……返せよ!!」 やっと本来の気質を取り戻したジェットは、得体の知れないそれに向かって叫んだ。 そうして気持ちが追い立てるままに、少女へ走り寄った。 「フラン!!……まだ生きてるんだろ、目ぇ覚ませ!!」 『……うるさい坊やね』 |