錆びついた教会のマリアに祈りを捧げ 光も奪われて震えることも許されないまま 瞳を閉じることさえ忘れてしまった少年は 手首の罪の痕を隠し続けている 朽ちてゆく母親の亡骸に呟き続け 手にした花束も過去の姿を失くしてしまって 優しいその眼差しは汚れのない少女のまま 変わらない時間だけを見つめている 「痛みなどないから・・・もう泣かないで・・・」 「安らぎが欲しいなら・・・望み通りに叶えてあげるから・・・」 「怖くはないから・・・側においで・・・」 「汚れなどないまま・・・キミの全てを奪ってあげるから・・・」 今は誰にもキミだけは救えないから さあ目を閉じて 「痛みなどないから・・・もう泣かないで・・・」 「安らぎが欲しいなら・・・望み通りに叶えてあげるから・・・」 「怖くはないから・・・側においで・・・」 「汚れなどないまま・・・優しく眠りにつけばいい・・・」 「苦しくはないから・・・もう泣かないで・・・」 「逃げられはしないから・・・キミの全てを許してあげるから・・・」 「終わりはないから・・・側においで・・・」 「汚れなどないまま・・・キミの全てを奪ってあげるから・・・」 僕がいつまでもキミのこと忘れないから さあ目を閉じて |