映画「プレシャス」の図式 オバマが大統領になった米国では、いわゆるアフリカ系アメリカ人(黒人)が 主人公として登場する映画が最近とみに注目されている。サンドラ・ブロック が今年のアカデミー主演女優賞を獲った『しあわせの隠れ場所』は単なる“デブ の貧しい黒人少年”だと思っていた少年が実はフットボールの凄い才能の持ち主 であり、その才能を白人の裕福な、言ってみれば“有閑マダム”が見出しサポート し幸せにするという映画だった。 同じ今年、黒人の元コメディ女優のモニークがアカデミー助演女優賞を獲った 『プレシャス』という映画も、貧しい家の惨めな黒人少女の映画だった。モニーク はその黒人少女を虐待する母親役だったのだけれど、娘の「プレシャス」(英語で 「貴重な」という意味)は、とてつもなく太った黒人少女であり、16歳なのに父親に レイプされ一人の子持ちで、かつもう一人を孕まされているという悲惨な状況にある 少女だった。 興味深いのは、あの歌手のマライア・キャリーがソーシャル・ワーカーとして、ノー メーキャップ(素顔)で出演していると言うこと。下の公式サイトの予告編でご覧あれ。 映画『プレシャス』公式サイト http://www.precious-movie.net/ 因みに、この映画とは関係ないけれど、下のビデオってマライア・キャリーの承認を得て いるのかな〜?(笑) 豊満マライア・キャリー? http://sp0.fotolog.com/photo/16/62/52/rafarafuxo2/1208581448_f.jpg ところで、この映画『プレシャス』はアカデミー脚本賞も獲っているのだけれど、アメリカ にいる僕の身内に言わせると、やっぱり“慈悲深い白人による惨めな黒人を救う物語”と いうステレオタイプな映画の域を出ていないということだった。サンドラやマライアの ような白人女性にとって黒人の少年・少女は“哀れむべき対象”であり、黒人の少女・ プレシャスにとって白人は“憧れの対象”であるという図式が疑われることはない。 I wish I had a light-skinned boyfriend with nice hair. (キレイな髪の、肌の白い彼氏がいたらな〜。) ************* トピアの会 (豊満美人友の会) http://abe.to/topia/ ************* |