愛しい 愛しい 宿敵さん 第伍話 ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「龍一兄よくやるよ」新一は感心した様に言っている。 「な〜に言ってやがんねや?俺があん時、咄嗟にジンから拳銃奪ってなかったら俺もお前もあの世行きになってたんやで!?」 「それはそうだけど…」 走りながら俺達は再会出来た事に安心した。 その頃、ジンは俺がいた部屋に着くなりウォッカの情けない状態に怒り心頭になっていた。 「おいウォッカ!!お前は一体何をしてやがったんだ?」 ジンの怒りの声にハッと我にかえりジンを見やり 「…あ、兄貴!?大変ですぜ!ジ・ラの野郎が!?」 と言うとジンは 「あぁ知ってるさ…さっき会ったからな…」 「そ、それでジ・ラは捕らえられたんですかい?」 「いやジ・ラの野郎、俺の拳銃を奪って逃げやがった!!ジ・ラの義弟と一緒にな!?」 こめかみをピク ピクさせて言うジンにウォッカは 「追いやしょう!今ならまだ追い付きやすぜ!!」 「もちろんだ!ウォッカ車を入り口につけとけ!」 「わかりやした!」 そう言うとウォッカはジンの愛車をとりにいった。 “ジ・ラ…” ジンは仲間に電話をかけている。 電話の相手はキャンティだ… 「あぁ俺だ…ジ・ラの野郎が組織を裏切りやがった!」 『何だって?!ジ・ラが?』 「そうだ…見付けたら俺に連絡しろ…」 『わかったよ…で、ジ・ラは今どこにいるんだい?』 「おそらく来葉峠に姿を現す筈だ…俺もウォッカやベルモットと一緒に来葉峠に向かう!」 『了解』 電話をきったジンはベルモットと共に車に乗り込んだ。 「ねぇジン。ジ・ラか組織を裏切ったって話本当なの?」 「あぁ本当だ…」 「私はてっきりジ・ラに変装した別の誰かかと思ったわ」 「確かにジ・ラは誰でも変装しやすいからな…だ が俺が取り逃がしたジ・ラは本人だ、間違いねぇよ…」 「ジンの兄貴は何年もジ・ラと共に行動してやしたからね」 「あぁ」 _________ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ N E X T |