スマホ版: WSNH No. 990 『ジュネーヴでウクライナ和平サミット開催模索の背景』  2024/01/22

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【 No. 990 - January 19, 2024 (Reiwa 6-nen)】
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ジュネーヴでウクライナ和平サミット開催模索の背景
Background to Ukraine-Peace Summit in Geneva.
Hintergruende zu Ukraine-Friedens-Gipfel in Genf. (Tue. 16.01.2024)

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が今週初め、世界経済フォー
ラム(WEF)の招待でスイスを訪問した。WEFはゲストの選定を独自に決定する民
間組織だ。大多数の人々がウクライナ大統領の訪問を歓迎したが、イラン外相の
WEF出席は批判された。
ウクライナ大統領はWEF訪問の機会を捉えて、スイス連邦大統領と会談、スイス
両院議会議長やSVP(スイス人民党)を除くスイスの各政党の党首とも会談した。こうしてゼレンスキーは注目を集めた。
スイス連邦大統領はゼレンスキーとの会談後、スイスがウクライナの要請に応じ
て和平首脳会議を組織し、ジュネーブで開催することを伝えた。
ロシアの参加は除外されると報じられている。
スイスのカシス外相は、和平サミットが発表される前に期待に水を差した。
ダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)で、同外相は「ロシアの参加な
くして和平はありえない」と発言したのだ。
ターゲス・アンツァイガー紙の論評は、ジュネーブで予定されている和平会議に
多くを期待すべきではない、と書いた。今は未だ戦争中で、交渉は表舞台には出
てきていないからだ。
スイスが和平調停国になるのを誰も期待していなかったが、これはスイスが中立
的ではないという理由ではなく、他の国々が大きな紛争を調停していることによ
る。彼等は中立国ではなく、中国、トルコ、カタールのような力のある国々だ。
何故スイスはハイレベルの平和サミットを開催する用意があるのか?
おそらく、ゼレンスキーがそれを求めたからだろう!
解説によれば、スイス政府のモットーは「平和にチャンスはない、だから勝ち取
ろう」だ。解説の表題は「スイスでの和平サミット、甘いのか作戦か?」。
スイス政府に議会メンバーとゼレンスキー氏の写真は、ウクライナ紛争に於ける
スイスの中立性についての議論を再燃させた!
アムヘルド連邦大統領とカシス外相が発表したウクライナ和平サミットは、連邦
理事会(スイス政府)全体では議論されていなかった。NZZ紙が報じたところに
よると、連邦理事会の同僚たちは会議の発表に驚いたという。

【 from Editor's Room / 編集後記 】

ゼレンスキー大統領の面会を拒否したスイス最大の政党スイス国民党(SVP)は、
戦争当事国をスイス議会に招き入れた例が無かった歴史的経緯を挙げ、こうした
扱いはスイスの中立性を毀損すると主張している。SVPの支持者ではないが、こ
うした主張には正当性を認める。ウクライナ戦争が始まって以来、スイスの政治
家や報道関係者、有識者等にNATO諸国からの並々ならぬ圧力が掛けられているの
を日々の報道から察している。
カシス外相が、ゼレンスキー大統領に親しく接する様子が報じられる一方で、
「和平サミットにはロシアの参加も不可欠」と正論も述べるなど、スイスの国益
を掛けて、対応に苦慮する様子が垣間見える。
今年度の連邦大統領ヴィオラ・アムヘルド国防相が、「和平サミットにロシアの
参加は無い」と発言している真意は測りかねるが、彼女が、西側諸国の軍事関係
者との融和的な姿勢を見るにつけ、強かと評されるスイスの外交力に一抹の不安
を覚える。西側諸国がロシアに対して本格攻撃の準備を進めているという情報を
独Bild紙が報じた。
https://www.bild.de/politik/inland/politik-inland/dramatische-warnung-pistorius-krieg-mit-russland-in-fuenf-bis-acht-jahren-moegli-86822786.bild.html
EU主要国では補助金削減に反対する農民や、鉄道・物流労働者達が賃上げを求め
て大規模抗議行動を継続しているというのに、何故政権は戦争準備にいそしむの
か?(A.H.)

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