身近に小さな文明論{No}号  2004/12/12

身近に小さな文明論・・2004.12.12

鳥との対決

庭の隅にある柿ノ木に沢山の実がなりました。昨年はほとんどゼロという、
これまでになかった不作でしたが、この分なら今年は干し柿まで期待できそ
うです。柿は一年置きに実ると聞いておりましたのでそのせいで今年は豊作
なのかと思っておりましたら近所から二年続きで今年もまた実がつかないと
の声も聞かれ、我が家の柿ノ木は頑張ったんだなと思い直しながら秋の空に
映えるオレンジの色の深まるのを楽しみに見守っておりました。ところが・・
柿の実の熟するのを見守っていたのは他にもいたのです。しかも相手は多勢
なのです。朝は早起きで食べごろになった瞬間を決して見逃さないとくるか
ら困りものです。

ムクドリ・・それが対決する相手でした。スズメ目ムクドリ科の鳥。灰褐色
で嘴は黄色。日本各地の人家付近の樹林や田圃に群棲し、果実や昆虫を食う・・
と広辞苑にはあります。そのムクドリが半端な数ではないのです。次から次
へと柿の木目掛けて急降下をし、やかましいこと、やかましいこと。しかも
確実に食べごろの実を見抜いて、先手必勝でやってくるのでかないません。
何しろ相手には翼というものがありますから、こちらが梯子を組み立ててい
るうちに熟し具合を知り啄ばみ始めてしまうのです。そこで柿の実を網で覆
ってみましたが、臆することもなく隙間から突付き続ける始末。

遂に提案しました。半分づつにしようと。ですが敵は、一旦熟れた実は自分
のものと言わんばかりにすべてに一突きを加えてツバをつける始末。そうな
ったらもうこちらは未熟な実を採ってダンボールにでも入れて熟するのを待
つほかありません。でも・・思い直すこともありました。今年の秋は全国で
熊の被害続出。熊さんは山の食糧不足に困って山里まで出てきたというので
す。それも夏が暑かったせいのようです。人間が文明という名のもとに地球
の温暖化を加速した結果、熊の食べ物が不足したのです。うちにやってくる
ムクドリも同じような境遇なのかもしれません。彼らは人間に追い詰められ
て必死に生きようと足掻いているだけなのかもしれません。そう思うことに
して、当分ムクドリの襲来を受け入れるよりないのでしょう。

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