身近に小さな文明論{No}号  2005/04/17

身近に小さな文明論・・2005.04.17

桜花爛漫の春

桜といえばソメイヨシノですね。満開の光景は桜花爛漫の極致といっ
ていいでしょう。ところでソメイヨシノは秋までに花芽形成を終えて
一旦眠りにつき、冬季に気温が7度を割った日が続くと刺激されて目
覚め、花芽を膨らませるのだそうです。あとは一気に気温が上昇して
開花するのを待つのでしょう。昨年は春の到来が早まったために、春
のお彼岸には東京でも満開を迎えました。

それに対して今年の冬は12月こそ暖かかったものの1月以降は平年
並みの気温に戻ってしまったため、開花も平年並みとなったようです。
暖冬化の傾向を読んで桜の旅の企画を早めた旅行会社も、一方でそれ
を心待ちにして応募したお客の側も慌てて旅をキャンセルし、新たな
計画を模索したのではないでしょうか。

そうした気温推移に関する今年の傾向は面白い現象をも招き寄せたよ
うです。南の種子島での開花予想日が東京より遅くなったと言うこと。
原因は12月が余りに暖かかったために花芽の目覚めが遅れたからの
ようです。そうした現象はこれまでも沖縄などでみられたようで、暖
冬がソメイヨシノの花芽を眠りについたままそっと起こさないでおく
ため、却って開花を遅らせるようです。地球の温暖化が桜の開花メカ
ニズムを狂わせたということですね。

さて関東地方でも桜花爛漫の時が近づきます。すると人々の心も漫ろ
になるもので、さて今年はどこに桜を見に行こうかな、と思案をはじ
めます。そしてふと思い当たったのが、昨年夏に遺伝子組替え実験に
参加させていただいた茨城大学農学部のこと。懇親会の席で先生が
「桜の好きな先生がいて日本中から桜を集めましたから春になるとこ
のキャンパスも見事ですよ」という言葉。早速行ってみました。桜花
爛漫とは違うものの、鮮やかに赤い桜が見事に咲き連なっているのを
見ることが出来ました。キャンパスには確かに種々の桜が植えてある
ようで、既に散ってしまった種類のものからまだ蕾のままのものなど
・ ・それらの中で咲き誇る赤い桜は隣のソメイヨシノとの対比の中で
一層鮮やかさを顕現しておりました。

あの桜はなんと言う名前なのかなあと思い、ある桜通だと自認する人
に聞きますと、実際に目にしないとわからないけど、そんなに赤いの
なら大島桜かなあ、などと言われましたが、さて・・??

ホームページにもぜひお寄り下さい・・→
陽はまた昇りて   http://kikiwata.hp.infoseek.co.jp
 タワンティンスーユ http://www5b.biglobe.ne.jp/~cir-KIKI

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。