『Blue fairy』/9  2005/01/08

人形めいて白い肌と、深く澄んだ蒼い目。それに―――あの卵と同じ、淡く光る銀の髪を首元へ纏わせて。
顔立ちは本当に近くで覗き込まないと良く判らなかったが、北欧を思わせる整った面差しだった。
「…君、誰…?」
呆けたような顔をして、ほろりと素直な疑問を口にする。
「もしかして、あの…卵の中から…?」
首まで隠れる黒の上着と、オフホワイトのスラックスをきちんと纏った小さな人間―――どうやらその容姿と声から察するに男性のようだ―――は、また簡潔に肯いた。

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