『Blue fairy』/19  2005/01/13

そこまで言うと、彼はふと首を捻った。
「お前、あの卵に何をした?」
「えっ…」
唐突に訊ねられて、ジョーは一瞬何を言うべきか考えあぐねてしまった。
けれど嘘をついても仕方がない。
「別に何も。ただここから床へ落としただけだよ。つい、うっかり…」
「『ついうっかり』?」
彼はますます怪訝そうな顔になって、眉の間に深い皺を作る。
「……ねぇ」
「うん?」
ジョーは考え込む彼の顔を覗き込んだ。
「罪が許されるまでは、割れないんだろ?…だったら…君はもう、釈放されたって事じゃない…かな」

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