『Blue fairy』/29  2005/01/18

そこで初めて、彼はその薄めの唇にほんの小さな笑みを浮かべた。
それは嘲笑だったのかもしれないけれど、綺麗な容姿に見合ったとても綺麗な笑みで。
ジョーは思わず、目を丸くして見入ってしまい―――それから、自分もやっと笑う事が出来た。
「ごめんね。…僕のせいで、変な事になっちゃって。でも…」
机の上に顎を乗せて、彼と視線を合わせてみる。
近くへ寄ると、自分よりずっと大人だと言われた事も納得出来る、精悍な顔立ちが良く見えた。

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