『Blue fairy』/35  2005/01/21

「あ」
顔を真っ赤にして腹を押さえたジョーだが、遅かった。
銀髪の妖精は視線を床(立っている場所だから、正確には机の上なのだが)へ逸らし、顔の横で笑っている。
喉の奥で噛み殺すように必死で堪えた風だったが、それは羞恥心を煽る以外の何物でもなかった。
「わっ、笑わないでってば!!」
「…笑ってない」
「嘘つき!!」
ジョーはその横顔を恨めしげに睨んだ。
けれどふと、何か思いついたように瞳を見開く。
「そうだ。…ねぇ、食べ物はお願いしていいの?」

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