『Blue fairy』/36  2005/01/22

「……金銭欲より食欲か」
少しからかう口調に、少年が拗ねたように頬を膨らませた。
「だってお金は普通に稼いだって変わらないじゃないか。……だけどお菓子や料理は、ちゃんと味がする」
そして負けじと反論する。
「妖精の出した料理を食べたなんて経験、お金とは価値の大きさが違うよ」
「…解ったような解らないような…。…妙な価値観だな」
彼はまた肩を竦めて、ふぅと億劫そうな息を吐いた。
「まぁ、俺は構わないが。……本当にそれでいいのか?」
「うん。それが、一つめのお願い」

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