『Blue fairy』/42  2005/01/25

「お前が泊まれと言ったんだぞ。俺なら何処かその辺りの木でも眠れるのに」
「違うよ、そういう意味じゃなくて…まぁいいや。…おはよう、アルベルト」
掌に彼を乗せて、顔を近付ける。
夢でなくて良かった。
彼も、昨日のケーキの味も。

無欲な少年はとうとうそれ以上の願い事を決める事が出来なかった。
結果、妖精は残り二つの願いを消化するまで少年の傍へ留まる事となったのである。

「―――だからって…」
「ん?なに?」
「…学校まで一緒について行く羽目になるとはな…」

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。