『Blue fairy』/43  2005/01/26

ブレザーの胸ポケットの中で揺られながら、アルベルトは少し呆れたように呟いた。
小さな体は其処にすっぽりと収まって、顔と肩だけが脱力した様子で縁から覗いている。
「だって、願い事なんていつ何処で思いつくか分からないもの。いつも一緒に居た方が便利だろ?」
「……バレて見世物にされるのは御免だぞ」
「大丈夫だよ。僕がついてるから、ね」
ほやっと気楽に笑って、ジョーまた指先でアルベルトの後頭部を撫でた。
子供扱いどころか愛玩動物扱いに格下げされたような気がしないでもないが―――

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