『Blue fairy』/45  2005/01/28

(……?)
足音が駆け寄ってくるのが聞こえると、鼓動はますます強くなる。
彼はどうやら少年の隣に来たらしいその人物に気付かれぬよう、布の隙間からそっと外の様子を伺ってみた。
「よっ」
「あ…っお…おはよ、ジェット」
隣にいたのは、少年よりも随分と背の高い、けれど同級生のようだった。
赤みの強い、癖のある長い金髪に、琥珀色の瞳。今時の若者らしい銀の指輪が似合う、なかなか見目の良い青年だ。
何処か若い猛禽を思わせるその青年は、着崩した制服の腕を挨拶代わりとばかりジョーの肩へかけている。

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