『Blue fairy』/48  2005/01/31

「―――今の奴に惚れてるのか」
「え…っ!?」
少年はと言えば、肯定の返事なぞ直接聞く必要もないほどうろたえてしまっている。
顔は火が点いたように耳まで真っ赤に染まり、うつむいてそれきり一言も発しない。
あまりにも図星すぎて、といった所か。
「……っ」
真っ赤になったジョーのポケットの縁にもたれながら、アルベルトは小さな溜息をついた。
「…人の好みをとやかく言うつもりはないが…何処がいいんだ、あれの」
見た目はそこそこ悪くないが、どうにも軽薄で不真面目そうな振る舞いが目立つ男だ。

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