『Blue fairy』/51  2005/02/03

「いや何でもない。……あいつの事を悪く言ったのはすまなかった。…謝る」
とても謝罪の態度ではないが、それでもジョーは首を横に振った。
「ううん、いいんだ。…僕こそ、ごめん。こんな事でかっとなったりして」
(……また)
どうしてこう素直なのだろう。
否、素直を通り越して、意思というものが希薄にさえ思える。
この年頃の少年ならばもっともっと、我が侭なまでに自分の幸せを願ってもいい筈であるというのに。

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