『Blue fairy』/54  2005/02/09

「―――…それは、願い事にはならないのか?」
「え?」
ふと、思いもよらない事を言われて、ジョーが目を丸くする。
「…だって…」
勿論、望みを言えと言われた時に、一番最初に考えた。
彼が自分を特別な存在にしてくれたら、どんなにか毎日が楽しくなるだろうと。
けれど所詮、魔法でも使わなければ叶わないような事だったのだ。
「人心を操るのは御法度なんだろ?…それに、僕は無理矢理人の心を変えるのなんか嫌だ」
すると、妖精は意味ありげに首を傾げてみせた。

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