『Blue fairy』/57  2005/02/13

アルベルトがその通りだと言わんばかりに微かに肯く。
「お前とあいつ以外の時間を進めた。二つ目の願い、確かに聞き届けたぞ」

★★★

「……本当に大丈夫…なのかな」
夕日の差し込み始めた教室で、ジョーは独り言のように呟いた。
否、それは他人からすれば確かに独り言に見えただろう。
胸ポケットの中で少年を見上げる小さな妖精になど、誰も気付く筈がない。
「その台詞は聞き飽きたな」
さも億劫げに素っ気無くアルベルトが答えれば、泣き出しそうな顔になる。
「…そうだけど…でも…っ」

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