『Blue fairy』/60  2005/02/16

思わず胸元のポケットを横目で見たが、妖精は隠れているのかぴくりとも動く気配はなかった。
「お」
その時、ジェットがふとジョーの方を覗き込んだ。
もしや事が露見したかと身を竦めたが、彼の視線は机の上のプリントに向けられている。
「お前もう書き終わったんだ。見ていいか?…俺こういうの何回やっても苦手でさ。参考にするから」
「参考…って、丸写しは駄目だよ?」
「しないしない」
相変わらず人懐こい笑みを浮かべてそれをつまみあげ、隣の椅子に腰を下ろす。

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