『Blue fairy』/62  2005/02/18

彼は書きかけのプリントの横へペンを置くと、椅子の横で長い脚を組んだ。
「あの…あのね…」
思わず口ごもったその様子に、小さく笑う。
「何だよ、変な顔して」
「―――…こんな事言ったら、嫌われるかもしれないけど…」
笑顔を見上げて、ジョーは机の下で拳を握り締めた。
やっぱりこの人が好きだ。
今言わなければ、きっともう言えない。
拒絶されてもいい。
言わないまま後悔するより、ずっと。
「……君のことが好きなんだ」
口に出してみれば、思い悩んでいたのが嘘のように簡単な言葉だった。

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