『Blue fairy』/70  2005/02/26

「…こんなに手のかかる御主人様は初めてだ。…好きにしろ」
「うん。…ありがとう。アルベルト」
ジョーは嬉しそうに微笑んで、彼の横に頬杖をついた。

★★★

翌朝。
(……)
ジョーが彼の為にあつらえた小さな布団の中で、妖精はふと目を覚ました。
床ででも何処でも眠れると言ったのに、わざわざ机の隅に寝床を作られたのだ。
お陰で夜は温かかった。
温かいという感覚さえ、牢獄に閉じ込められていた間に、もう忘れかけていたというのに。
外はもう朝日が昇っていて、休日に相応しい良い天気だ。

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