『Blue fairy』/77  2005/03/03

ずっと想っていた相手の事だ。正直に告げれば少年は酷く傷付くに違いない。
全て知らずに別れた方が良策だろう。
「…アルベルト…?」
顔も合わせようとしない態度に、ジョーの声が震える。
「…酷いよ…どうしてそんな事言うの…?…君が、協力してくれたから、僕は…」
赤い瞳に涙が滲んだ。
「折角夢が叶ったのに…っ」
「……」
その瞳に宿るものは、嫌悪と絶望だった。
「……解ったよ。君は僕の事、やっぱり厄介者だとしか思ってなかったんだね。願いを叶えたらもうどうでもいいって」
「……っ」

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