『Blue fairy』/79  2005/03/07

あの時拾われなければ、二人は出会うことが無かっただろう。
そうすればアルベルトはジョーの望みを叶えることにもならなかったし、恋路を取り持つこともなかったに違いない。
平穏だった少年の日々を狂わせたのは自分だ―――。
彼は、ずっとずっと昔に自らが犯した罪のことを思い出した。

その時も、同じだった。
気紛れに人の世界へ足を踏み入れたばかりに、人間に見つかって、願いを叶える羽目になったのだ。
だが彼女も、少年と同じように優しすぎる心の持ち主で、彼は随分と長いこと一緒にいた。

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