『Blue fairy』/84  2005/03/11

やっと少し落ち着いて、部屋を見回してみる。
自分が座っているのは、小さなテーブルの脇に置かれた簡素なベッドの上だ。
周りには彼の好みそうな雑誌や小物が雑多に置かれている。枕元には目覚まし時計もあったけれど、これはきっと役に立っていないに違いない。
知らない所を垣間見れたような気がして、少し嬉しくなった。
「…ねぇ」
「ん?」
「ジェット…僕でもいいの?…その…もっと可愛い女の子とか、君には…」
コーヒーの湖面に向かって、未だ信じられないような顔でジョーは問うた。
不安げな円い瞳を、彼が見下ろす。

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