花散る丘/24  2005/04/15

「こっそりついて来たりして…悪い子ね。子供はもう寝る時間よ」
「…だって…君のバイクの音だって判ったから、つい…」
ジョーはちらりと、丘の下に停めてある大型バイクに目をやった。
オリジナルと違って自由奔放で気紛れな彼が、一人で外出するために使う真っ赤なバイク。
「……現役レーサーを甘く見てたかしら」
「ごめん…」
「ま…仕方ないわね。一緒にもう一回お花見する?」
困ったような表情から、いつもと同じ笑顔に戻って、ベリアルはこくんと首を傾げた。

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