Ghost Thierf/4  2005/05/05

神出鬼没、正体不明の大泥棒、スカーレット。
ロンドンを騒がすその人物のお陰で、警察も警備会社も忙しい事この上ないのだ。
「…ホントにいんのかよ、そんなの…。まぁその分こっちも儲かってるけどさ」
心もとなさを紛らわすように、一人呟く。
もう少しで宝石の並ぶフロアに差し掛かる所だった。
軋んだ音と共に、ドアを開ける。
(……)
一通り懐中電灯を当ててはみるものの、人影らしきものは見付からなかった。
ジェットの口から、落胆とも安堵ともつかない溜息が漏れた。
(……そう簡単に出くわすわけねぇか…)

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