Ghost Thierf/14  2005/05/11

「バカとは何よ、失礼ね」
向かい側に座っているのは、愛らしい金髪を肩に落とした少女だった。
先刻から不機嫌そうな相手の青年―――ジェットの言葉に薔薇色の頬を膨らませてみせる。
「そんなに相手にして貰えなかったの?」
「おうよ。あいつの目撃談はどれも夢みたいな話ばっかりで、あちらさんもほとほと呆れてるんだとさ」
「でも、見たんでしょ?」
少女の言葉に、ジェットは音を立てて飲みさしのカップを机に置いた。
「見た。……あれは絶対、夢なんかじゃねぇ」

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