Ghost Thierf/15  2005/05/12

怪盗スカーレット。
赤い瞳の小柄な影と、それにあの白い幽霊―――
夢でも幻でもない、確かな現実だった。
「そう…」
ふと、少女のエメラルドグリーンの瞳が煌く。
「だったら、もっと詳しく教えてくれる?」
そう言っていそいそと取り出したのは、大きなメモ帳と万年筆だ。
にっこり笑った表情が期待と好奇心に満ちているのを見て、ジェットはあからさまに眉をひそめた。
「嫌だ」
「まっ、何故っ?」
「お前んとこみたいなゴシップ誌に書かれたら、それこそ大嘘ですって公言してるようなモンだろーが!!」

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