Ghost Thierf/17  2005/05/14

ただでさえ信憑性に欠ける話を、面白おかしく書き立てられてはたまらない。
警察から帰って来たばかりの彼を珍しくお茶に誘ったと思えば、こういう魂胆だったとは―――
ジェットは残りのコーヒーを一気に呷った。
「とにかくお断りだ」
「いいじゃない、情報料なら弾むわよ。何たって今をときめく怪盗スカーレットの話ですもの」
「……」
相変わらずにこにこと嬉しそうな少女に、気が知れない、と溜息をつく。
女というのはどうしてこう、他人のやっかい事に首を突っ込みたがるのか。
「んなもんいらねぇよ。ネタなら他当たれ」

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