Ghost Thierf/23  2005/05/20

「…―――本当に、しつこいなぁ」
塀の上から、軽やかな声が揶揄するように落ちてきた。
はっとして見上げると、そこに少年が座っていた。
棒のように細く真っ直ぐな脚をはたはたと揺らしながら、目を丸くして見下ろしている。
「…っ、てめ…!!」
敵を敵とも思わぬ悠長な態度に、ジェットは思わず眉を吊り上げた。
「ふざけんな!!…お前、自分がどういう立場だか解ってんのか!!」
少年は小型の肉食獣めいた軽やかさで塀の上から飛び降りると、彼の前に立った。

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