Ghost Thierf/25  2005/05/22

「うん。……バレちゃったら仕方ないよね、そうだよ」
少年は屈託無く微笑んだ。
この状況で、未だ危機感というものは無いらしい。
「僕を捕まえる?」
首を傾げてそう訊ねる表情は、本当に何も知らない子供なのかとさえ思わせる。
「っ…当たり前だろ、この…っ!!」
「ねぇ、君は―――『彼』が見えたの?」
唐突に言われて、彼はふと言葉に詰まった。
「…何?」
「ゴーストさ。…銀の髪に蒼い目の」
途端、ジェットは封印しかけていた記憶が蘇るのを感じた。
白い頬、薄紅い唇に浮かんだ、あの冷たい微笑み―――

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。