Ghost Thierf/27  2005/05/24

やがて少年は小奇麗な木のドアの前で止まって、彼の方を振り向いた。
「どうぞ」
「……って」
そう言われても、彼はここに来るまで説明のひとつも受けていないのだ。
ただでさえ、巷で名高い犯罪者がこんな少年である事に面食らったばかりで、未だ信じきれていない。
その上にいきなりついて来いと言われて、怪しまない方がおかしいだろう。
「何処なんだよ、ここは」
「僕の家だよ。それから、そこに看板が下がってるでしょ?」
にっこり笑いながら言われて、少年の指差したドアの前に目をやる。

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