Ghost Thierf/36  2005/06/02

ちらりちらり、窓から差し込む真昼の光が、見事にカットされた宝石に反射する。
「そういう力は、また新たな人を欲望の虜にする。―――…酷い時は殺し合いに発展したり…する」
呟く少年の紅い瞳は、哀しみに沈んでいた。
綺麗な目なのに、勿体ないと、ジェットはそれを眺めながら思った。
「だから僕は、それを消すために…強い力を含んだものを盗んで、また返す仕事をしてるんだ」
「…それって」
「どうしてか解らないけど、僕には解るんだ。『これは危ない』っていうのがね」

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