Ghost Thierf/51  2005/06/21

決して怖れるに値するような相手ではないが、あの赤毛の青年はどうも気に食わない。
無鉄砲で思慮のない輩は、いつか必ず何か不手際を起こすに決まっているからだ。
「それに僕、ちょっと嬉しいんだ。同じ年くらいの話し相手が見つかって」
『……』
頬染めて呟いた少年の顔を見て、幽霊はふわりとその体を窓枠へ上らせた。
そうして視線を真っ直ぐに、少年の紅い瞳へと向けた。
『……そうか』
微かに肯いたものの、男は未だ何処か不機嫌そうな表情を宿している。

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