Ghost Thierf/59  2005/06/30

ジェットは長い脚を少々持て余し気味に組むと、尖った顎を撫でながら呟いた。
―――"怪盗"の利益になりそうな情報を集めて来るのが、仲間としての彼の役目だった。
お互いの名前を知ったのはつい昨日の事だと言うのに、二人はもうすっかり打ち解けたようだ。
歳が近い事もあるのだろうが、元々あまり友人のいなかったらしい少年は、こうやって他人と会話をするのが楽しくて仕方がないのだろう。
「男の人も、女の人も?」
「そ。それでさ、どっかのマフィアが売り飛ばす為に攫ったんならまだいいんだけど、問題はここから」

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