Ghost Thierf/67  2005/07/08

気付いた少年が顔を上げ、彼の顔を見た。
琥珀色の瞳が、何か玩具を見つけた子供のように輝いている。
その表情を見た少年は、はっとして彼の方へ向き直った。
「まさか…」
「何だよ、俺は行っちゃいけないって?」
未だ面白そうに笑ったままの彼に向かって、慌てて肯く。
「だって…何かあったら…」
「何かって?」
「言っただろ。人に害を及ぼす力だってあるんだ。君みたいに、普通の人は…」
ジェットはふんと鼻を鳴らして、何を今更、と呟いた。
「普通?…幽霊が見えて、怪盗の正体まで知ってるのに?」

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