Ghost Thierf/81  2005/07/22

まるで目に見えないほど小さな黒い生き物が、群れを成しているかのようだった。
「……あれか!!」
ジェットは即座にそれを追って走り出した。
相手が何であるかはどうでも良かった。
恐怖心が無かった訳ではない。ただ、野放しにしておいてはいけないという危機感だけが妙に胸を叩く。
『待て!』
「何だよ!!」
後ろで叫んだ声に反応はしたものの、止まりはしない。
『……お前のようなのを"飛んで火に入る"と言うんだ……!!』
幽霊は舌打ち混じりの溜息をつくと、身を翻して上へと舞い上がった。

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