Ghost Thierf/89  2005/08/04

金髪の少女―――否、前は確かにそうであったものの声が、静かに呟いた。
「…どうして、こんな、酷いことを…っ」
右手に走った微かな痺れを抑えながら、少年が叫ぶ。
『"どうして"?』
声はさも愚問だと言わんばかりに、笑った。
『アタシは綺麗なものが好き。見た目が綺麗じゃないものに、価値なんかないわ。綺麗な顔が欲しいの。誰もが羨むくらい綺麗な姿』
細い指が自らの頬をうっとりと撫でる。
『それも飽きないように、沢山ね。……その方がいいでしょ?』
少女はくるくると、スカートを広げて身を翻してみせた。

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。