Ghost Thierf/91  2005/08/07

「!!」
少女の手から、見えない何かがほとばしった。
刹那、彼はその何かに体を突き飛ばされ、床に強か叩き付けられた。
「ジェット!!」
「…っ…」
『どうしてアタシが坊やの言う事を聞かなくちゃならないの』
少女は整った眉間に、忌々しげな皺を寄せた。
美しかった顔は苛立ちに染まり、緑の瞳の奥には虚ろな炎が揺らめいている。
『……邪魔をしないで!!』
炎が、血のような赤に燃え上がった。
赤い瞳。
白く華奢な指からはいつの間にか獣のような爪が伸び、瞬く間に彼の喉元へと突き立てられる―――

『!』

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