Ghost Thierf/99  2005/11/06

「あ……」
少年は何か冷たい水でも被ったように呆然と彼を見たが、一瞬のうちに我を取り戻したようだった。
これ以上事態を悪化させてなるものか。
その為に今自分がすべき事は、ここで駄々をこねる事などではない。
「行くぞっ」
二人は顔を見合わせると、屋敷の奥へと走り出した。


***


「ったく、なんで金持ちってのはこういう、無駄にデカい家が好きなんだよ!!何処に何があるか解ったもんじゃねぇっ!!」
こんな状況でなければ、そんな感想は的外れの骨頂だと誰もが言うだろう。

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