Ghost Thierf/101  2005/11/07

己の存在を司るものだ、自分ならきっと、決して見つからない場所に隠す。
見つけ出すのは簡単ではない筈だ。
だが、それをこれから何としてでも探さねばならない。
(……)
地下には無かった。
だとすれば、部屋のどこかにあるだろうか。
この家の部屋を虱潰しに探すのは、どれ程の時間がかかるだろう。
「……!」
考えを巡らせていたその時だ。
少年は目に入ったものに驚いてたたらを踏んだ。
「どうした?」
「あ…」
広い廊下の突き当たりに、大きな肖像画が掛かっていたのである。
だが、その事に驚いたのではない。

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