Ghost Thierf/125  2005/12/13

『無理かもしれないけど、それだけ伝えたかったの』
最後に軽く頭を下げると、影はふうっと長い溜息をついた。
「はっ」
ジェットが肩を竦める。
「今更だな。あそこまでやっといて何が『ごめんなさい』だ」
人の命まで奪ったくせに、と、小声で呟く。
だが、少年がふとたしなめるような目で彼を見たので、それ以上の言葉はぐっと喉の奥に飲み込んだようだ。
『……そうね。ほんとにそう。ただ、アナタ達には感謝してるわ。……さよなら』
「え……待って!」
少年が大きな瞳を見開いた。

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