Ghost Thierf/127  2005/12/15

同じ姿をしているからだろうか。
少年の目に、二人が重なって映る。
あの時のように、全てを捨て、何も求めずに消えていく顔をしている。
「……」
少年は黙って、鏡の欠片を拾い上げた。
銀色の欠片の中で、少年の赤い瞳は、己に何かを問いかけているようだった。
罪は、償わねばならない。
だけど、どうやって―――
「君がいいなら、ここにいる?」
『え?』
「もう二度とあんな酷いことをしないなら、ここで暮らせばいいよ。気の済むまで。……その代わり、僕の仕事も手伝って貰うかもしれない、けど」

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