Ghost Thierf/128  2005/12/25

少年は顔を上げて、不安そうにそう呟いた。
「ジョー!?」
『……』
背後でジェットが、本気なのか、と叫ぶのが聞こえた。
それから、幽霊の呆れたような深い深い溜息も。
けれど、少年はただ黙って目の前の姿を見つめている。
『……アタシ』
影は目を見開いて、しばらく何か不思議なものでも見たように、しげしげと少年を頭からつま先まで眺めた。
『許して貰えたの?……アナタは、どうしてそんなに優しいの?』
「僕はただ……君がここにいれば、もう誰にも醜いなんて言われないと思って」
『……』

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